Tararua Ranges (タラルア山脈)の風力発電施設
Palmyは、NZの中でも、年間通して風量が多い都市だ。公園や市街地の樹木は、場所にもよるが、いっせいに東に傾いて立っている。タスマン海から吹く西風が強いからだ。Palmy の東にそびえるTararua Ranges は、年間通して、南半球で一番風量が多く、この山脈を利用したTararua Wind Farm は、南半球最大規模の風力発電施設だそうだ。
Tararua Wind Farm は、1999年に、第1期として48基のturbine (タービン)が稼動し始め、2期に103基まで拡大した 。2期までは23.5メートル長のblade(タービン翼)を使ったが、第3期のタービン翼はデンマーク製で45メートルもある。巨大な3本の blades はマイクロコンピューターで制御され、風向や風力に合わせて効果的にエネルギーを生み出せるよう 常時自動調節されている。第3期計画が完成すれば134基になり52000世帯に電力を供給できるという。
Tararua のこの巨大な windmills (風車) の林立をすぐそばで見学できるよう観光コースができている。道標に従って細い山道を、崖を右に見下ろしながら登っていくと、左側の山の急な傾斜面に羊が草を食んでいる光景に出くわす。あんな高い山の斜面に立って草を食べてるけど、足を踏み外して谷底に落ちたりしないのかしら?と心配しながら登りつめると、やがて眼前に巨大な windmills が見えてくる。真下から見上げると、風車が想像以上にでかいということを実感する。その巨大翼の下では、羊たちがのんびり日がな一日草を食んでいる。
この wind farm は、エネルギー会社Trust Power 社が運営している。T.P. 社は、山の所有者にwindmill を立てた部分の借地料を支払って使用しているので、羊との共存になるということらしい。羊は、雑草をきれいに食べて掃除してくれるので山の手入れが要らず一石二鳥なのだ。
環境保護政策に積極的なNZは、京都議定書の目標達成に効果あるものとして風力発電開発に力を入れている。Palmy を訪れたら、遠くから windmill をミル(?)だけでなく、是非間近にWind Farm を見学して欲しい。