2013年3月25日月曜日

Farewell for now to All Saints


All Saints' Churchとしばらくのお別れ

Palmy のシンボル、歴史的な建物、All Saints' Anglican Churchが、3月末のイースターを最後に、閉じることになった。1913~1914年にかけて建てられたこの教会は、素晴しいステンドグラス、パイプオルガン、カウリやリム(NZの native trees)をふんだんに使った内装、外装は重厚なレンガ作りで、若者のあこがれの結婚式場のひとつでもあり、市民からとても愛されている建物だ。

クライストチャーチの聖堂が地震で破壊された後、この教会も、耐震構造基準をわずか3%満たすだけということで、何度も話し合いが持たれ、ついに閉じることになった。市長は、取り壊すのではなく、何年かかるか分からないけど耐震対策をして保存するという方向で検討するという。(参考)

昨日、26日(日曜日)は、イースターサンデー(Easter Sunday:今年は3月31日)の前のパームサンデー(Palm Sunday)。礼拝の後、午後1時から4時まで、一般の人にも教会を見てもらおうという企画で、パイプオルガンと聖歌隊(Qhoir)のコンサート、アフターヌーンティーのサービスをするという。日本から遊びに来ている姉二人には、教会の中を見られるまたとない機会だ。友人のTakakoを誘って、車に便乗、4人で出かけて行った。


教会に入ると、すぐに、教会員らしき年配の女性が、プリントしたプログラムをひとりひとりに手渡しながら、にこやかに案内してくれた。さぞかし人が多いだろうと思ったけど、予想に反して、広い聖堂の中のたくさんの長椅子は、まだ半分位しか埋まっていなかった。真中あたりに座ったら、ちょうど1時。


司会の男性会員が、「じっと椅子に座ってなくて良いのですよ。教会の中を、あちこち見て回ってください。写真を撮ったり、パイプオルガンの所に行って見たり、お時間が許す限りどうぞご自由にお過ごしください」と言う。

プログラムを見ながら、パイプオルガンの演奏、賛美歌合唱、聖書の朗読・・・を、繰り返す。あまり馴染みのない賛美歌ばかり。でも、教会員の人たちの声について行きながら、一緒に歌った。中に1~2、知っている曲があり、私はアルトで歌い、姉たちも一緒に歌ったら、前の席のおじさんが、後ろを振り向いて、親指を立て、"Goooo!"と合図。私も、親指を立てて、グ~~!

だんだん、会堂は人で埋め尽くされて来た。カメラを持って、あちこち撮影してまわる人たち、パイプオルガンの所に行って、説明を聞いている人々。私も、時々、座ったまま、パイプオルガンの演奏を動画で撮ったりしたものの、教会の厳粛な雰囲気を最後まで味わいたいので、動き回る気にはならない。

最後に、教会聖歌隊(Qhoir)の美しい合唱。その後、「ハレルヤコーラスをするので誰でも歌いたい方は前に出て参加してください。」と言う司会者。

「なつかし~~!ハレルヤコーラスだっ!!Takako、歌おうよ!」「もちろん!」。十数人が前に出て行く。私たちも、前に出て行く。

「貴方はアルト?」「はいそうです」「アルトはこっちよ」

楽譜をもらって壇上向かって左側に立つ。ちょっと恥ずかしいから一番前はご遠慮。2列目は1段上で、立つと、ちびの私は前の人と余り背の高さが変わらない。これなら、目立たなくて良し良し・・・Takakoは?オ~、彼女は、私の斜め上、もう一段高い目立つ所に堂々と立ってる!さすが~~市民合唱団員だけのことあるワ~~!

コーラスが始まる・・・この歌、ウン十年前、福岡の教会で、クリスマス前に練習して、歌ったことがあるだけで、もう、ほとんど忘れてる~~・・・半ば過ぎた頃、だんだん、怪しくなる・・・口バク・・歌う・・口パク・・歌う・・の繰り返し・・・アレルヤ~~の繰り返しの所だけは得意だよ~~!・・フ~~;終わった~~!

教会員?の女性が、寄ってきて、「いかがでしたか?楽しめましたか?」「ハイ、すごく楽しかったけど、途中、迷子になりました」「そんなの、ゼンゼン気にしない!気にしない!皆、そんなものよ。参加して楽しむことに意味があるのよ!」「そうですよね~~!」
席に戻ったら、姉が、「ゼンゼン、声が揃ってなかったよ!」だって・・・「いいのいいの!楽しめばいいの!」

全てのプログラムが終わった時は、予定の時間を30分過ぎて、もう4時半、帰らねば。来週の日曜日は、オークランドに居るので、来れないな~~。アフタヌーンティーは失礼して、献金箱にささやかな献金をし、後髪引かれる思いで教会を後にした。

とても、厳粛で、でも、楽しく、快適な、充実した3時間半だった。いつかこの教会が、再び開かれる日が来ますよう。

クライストチャーチの大聖堂にしろ、この教会にしろ、歴史的建物保存基金(あるいは財団)を設立し、世界中に呼びかけて寄付金を募り、修復して行くことはできないものだろうか?と思うことしきり・・