2008年8月25日月曜日

NZの隅々を旅するの記2-8

         (マナポウリからダウトフルサウンド:行程地図)
10月15日 フィヨルドランド国立公園 Doubtful Sound(ダウトフルサウンド)
朝8時半頃、予約していたダウトフルサウンドツアーのためにマナポウリ湖の船着場行きバスに乗る。予約していたランチを3人分もらって、マナポウリ(Manapouri)湖から乗船し、ウェストアーム(West Arm)で降りてバスに乗り換え、ウィルモット峠(Wilmot Pass)を越えてダウトフルサウンドの入り江 ディープコーブ(Deep Cove)に行き、そこから船でダウトフルサウンドの入り江を3時間のクルーズ。帰りに水力発電所見学をして全行程8時間程かかる。
1年を通して降雨量の多いこの地域独特の原生林(rainforest:多雨林)。その間を縫うようにバスはウィルモット峠目指して走る。途中写真休憩で止まったところは、モスガーデン(Moss Gardens)。原生雨林にそそり立つ岩肌に、黄色、緑、赤紫などの濃淡が美しい滑らかなビロードのような色とりどりの苔(苔の絨毯:moss carpetという説明がまさにぴったり)が密生し、露に濡れて虹のよう。その周りをファーンや樹木のしっとりとした緑が豊かに繁り、辺り中から、マイナスイオンが体中に入り込んでくるような気がしてすごく気持ちがいい。思わず深呼吸。

ウィルモット峠でまた写真休憩。展望台から見下ろす深いダウトフルサウンドの入り江は絶景。雲が低く垂れ込んだ山間の隙間を縫うように蛇行し、深い紺碧の水が神秘的なほどに美しい。”Sound of Silence(静寂の入り江(音))” の別名があるのもうなずける。ディープコーブで船に乗り、入り江を外洋の近くまで(約40km)クルージングを楽しむ。ランチボックスを船内で開けて食べた。でかいハンバーガーや果物や、何やらたくさん入っている。我々小食組には、2個で十分だった。
NZのフィヨルドランド国立公園で、2番目に規模が大きく、最も深い(水深421m)入り江を、真っ白な波しぶきを船尾に吐き出しながら船は進む。周りの山々に低く立ち込めた雨雲や霧(mist)や、細い滝の流れが、この(エンジンの音さえなければもっと)凛として静寂な入り江をより神秘的な雰囲気にしている。船長の解説がスピーカーから流れてくるが、エンジンの音で(?言い訳( ̄ω ̄;)エートォ..?.)解ったり、解らなかったり?でこのツアーガイド、あまり役立たず?岩場にオットセイ(NZ fur seals)が群れをなしてのんびりと寝そべっているところでしばらく船を止めた後、船はまたディープコープに向かい、およそ3時間のクルージングを終え下船。
帰りに寄った、水力発電の国ならではのウェストアームにある地下発電所見学も興味深い。発電所は狭いトンネルの中を2キロ程走った行き止まりにある。その狭い突き当りでバスの運転手さん(女性だった)が、用心深くバックしながらUターンを試み見事にバスの向きを変えることに成功したとき、固唾を呑んでその様子を見守っていた乗客全員が、ホ~というため息と共に一斉に賞賛の拍手を贈った。
ダウトフルサウンド(*Doubtful Soundの写真がたくさんあるサイトです)は、団体旅行ではまず企画されないので、個人で行くなら是非足を伸ばしたい場所のひとつだ。ミルフォードサウンド(*Milford Soundの10倍の規模で入り江の長さは3倍)よりもっと深く静謐で神秘的で、まだ訪れる人もミルフォードほど多くはないのでそれほど俗化していないようだ。
(*Doubtful Sound:疑わしい入り江:1770年にキャプテンクックがこの入り江に帆船で入った時、あまりにも深い入り江に外海に出るだけの風があるかどうか疑わしいので戻れないことを怖れて引き返した、という謂れからこの名前が付いたそうです。)

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