2009年2月7日土曜日

Today is a Gift

お葬式
知人が、今週の火曜日亡くなった。特に親しいわけではなかったが、生前の彼の暖かい人柄が好きだったので、今日土曜日、お葬式に参列させてもらった。彼と最後に会ったのは、昨年12月の初めだったが、悪性の皮膚癌(melanoma:メラノーマ:黒色腫) だということで、首に、むち打ち症の時はめるような白いサポーターをしていた。体中に癌細胞が広がり、骨がもろくなり、首も、支えがなくては危険なのだと聞いた。南極上空のオゾンホールは大きく、NZは紫外線が強くて皮膚癌が多いと聞く。式次第には、1956年生まれとしてあったので、まだ52歳の若さだ。癌の進行も速かったに違いない。式は、特にクリスチャンでないのだろう、教会ではなく、こじんまりとしたTERRACEHAVEN(「安息の地」の意味)と言う葬式場で行われた。

こちらのお葬式の服装規範(dress code)はどんなものかと友人に聞くと、特に決まりはなく、ごく普通でいいとのこと。どちらにしろ喪服は持っていないので、私は、グレー系統の地味な色のトップと地味な柄のスカートに黒のシューズ黒のバッグで行った。式場に着いて周りを見ると、なるほど、全く服装など気にしなくていいということが良く分かった。黒っぽい色のきちんとした服装をした人は、ごく少数で、中に、キンキラの派手なアクセサリーをジャラジャラつけて、真っ赤な光るバッグを持った女性を見た時はさすがにびっくりしたが、花柄のブラウスの女性、Tシャツにバミューダパンツ、サンダルの男女、ジーンズにスニーカー、赤い幅広ベルトをしたワンピース、タンクトップの女性・・・などなど、まるでちょっとそこのスーパーまで買い物、といった感じで、実に自由でカジュアルな参列者だ。

入り口の小さなテーブルに無造作に置いてある小さなノートにサインをすると、そばに立っていた男性が式次第をくれた。受付らしきものは何もない。つまり、お香典や花束を捧げる習慣はないのだ。祭壇らしきテーブルの上の花器に花(造花?)が飾ってあるだけで、他に花輪や花束など、どこにもない。あとは、正面につるされた大画面に故人の写真が映し出されているだけだ。

日本は、元々は互助の意味があったのだろうけど、お香典を持っていき、遺族は、その金額に応じてお香典返しをすると言う何ともややこしい慣習がある。その点、NZのお葬式は、もらったり返したりしなくていいからすごくシンプルでいい。カジュアルな服装というのも、お葬式は、故人がこの世での役割を終え、永遠の命と平安を得る門出のお祝い(celebration) という考え方からすれば、暗い服装をするより、故人も喜ぶということだろう。

故人の友人、親戚、子供たちが思い出を語り、笑いを、あるいは嗚咽をさそう。その中で、彼の3人の息子のひとりが、私が好きな言葉、"Yesterday is history. Tomorrow is a mystery. Today is a gift. That's why it's called the present." (昨日は、歴史(過去)。明日は、ミステリー(謎)。今日は、贈り物、だから人はこれをプレゼント(「現在」、と「贈り物」の両方の意味)と言う:エレノア・ルーズベルトの言葉とされる) を引用して語った時は、胸に迫るものがあった。父親と過ごした一日一日、一瞬一瞬がどんなに大切なものであったか、心にキューンと沁みる家族愛を感じ涙腺が熱くなった。

一日、一瞬、を感謝して生きなければ、と改めて感じさせられた一日だった。

4 件のコメント:

hiroppe さんのコメント...

お葬式の話、日本とは全く違うので驚きました。簡素で良いのかも知れませんね!昨年母が無くなって葬儀を出し大変なのに驚きました。日本は葬儀社なるものが存在し、そちらが何やかやと利益の対象を生み出しているような気がします。しかし52歳は若すぎますね!皮膚癌、怖いです。主人が何時もヨットでクルージングを楽しんだり、ダイビングをしたり、釣りをしたりで、暗いところでは笑ってくれないとどっち向いてるか判らないくらい日焼けしています。いつも皮膚癌に成るんじゃないかと心配しています。地球の事もっと考えなくちゃね!

Silvereye さんのコメント...

NZの日差しは強く、お天気の良い日は本当にジリジリと焼け付くようです。でも、木陰に入るととても涼しく(寒いほど?)感じます。湿気がないということでしょう。乾燥しているので、オーストラリアほど、深刻な山火事は起こっていませんけど、一旦火事になったら大変だと思います。NZでは、肌を焼くことは、とても危険なことという認識が強く浸透してるみたいです。私も、外に出る時は必ず日焼け止めクリーム、UVカットのサングラス、長袖、を身に付けることにしています。

shun さんのコメント...

皮膚癌といえば、娘の通っていた幼稚園の先生、35歳くらいの女性でしたが、皮膚癌で亡くなりました。NZの幼稚園は、日本と違って、午前組みと午後組があります。幼稚園の数が少ないからです。そして、日本のように、文字を教えたりする教育はほとんどしません。子供は外で遊ばせます。先生も外に出て子供を見ています。外にいる時間が日本の先生よりも長いと思います。
その先生が亡くなってから、園にかなりの木が植えられました。父兄からの寄付です。NZの幼稚園は政府からの補助金がとても少ないですから。毎日園児の親が手伝いに来ています。私も何度か手伝いに行きました。おやつは、親が園児に人参やりんごや梨などの生で食べられる野菜やフルーツを持たせます。私は、手伝いの日に、それらの野菜やフルーツを適当な大きさに切って、ボールに入れました。健康的ですね。

Silvereye さんのコメント...

Shunさん

お久しぶり!お元気そうで何よりです。中国の最近はどうですか?サンルーのメラミン汚染ミルク飲んでませんでしたか?影響はありませんでしたか?