2009年3月13日金曜日

NZの隅々を旅するの記5-8b


2007年10月31日(水)続き 
クライストチャーチ(CHC)最後の夜

4時間20分程の列車の旅はあっという間だった。駅前からシャトルバスに乗り込み、市中心街にあるクエストホテルに再び戻り1泊。今度の部屋はホテルフロントの上階にあり、以前の部屋よりずっと良かった。姉たちは、大いにこのアパートメントホテルが気に入ったようだ。日本にも、こんなホテルがあればいいのに、としきりに言う。

夕食は、一度はここでと、かねてより思っていた、オクタゴン*Octagon:ホテルのすぐ近くにある古い石造りの建物:1873年に建った聖三位一体英国教会:Trinity Anglican Churchだったもので、この歴史的建物をライブ&レストランにしている)に行くことにした。ここは、食事をしながらライプを楽しめるところだ。

中に入ると、フォーマルスーツに身を固めた上品な紳士(マネジャー?)が出てきたので、「予約をしていないのですけど食事できますか?」と訊ねたら、「今あってるライプが終わったらご案内しますからそれまで2階でお待ちください。」と、丁寧にご案内いただいた。入り口すぐ横の階段を上がっていった所は、中2階(*メザニンフロア: mezzanine floor)になっていて、いくつか丸テーブルと椅子が置いてあり、既に2~3人椅子に座って待っている人たちがいた。手すりから建物の中の様子を観察。重厚な木材を組み合わせた高い天井や壁。正面にはパイプオルガンのパイプが金色に輝いて目立つ。両側に明り取りの丸い窓とステンドグラスの装飾窓。1階のテーブル席はほぼ満席で、パイプの前のステージでは女性歌手が歌を歌っていた。やがて、その歌手のステージが終わり、テーブルが半分以上空き、先ほどのマネジャーが来て皆を下の席に案内してくれた。私たちは、パイプオルガンの真ん前の席に案内された。

次の出演者は、盲目の男性パイプオルガン奏者。すぐ目の前で、演奏を始めた彼の手を食い入るように見ながら、眼が見えないのに滑らかにキーをたどる指に感嘆する(*音楽に詳しい姉によると、パイプオルガンは、横の方にあるストップレバーなども操作しなければならないので、ピアノ演奏よりもっと大変だとのことだ)。崇高で美しい演奏と、上品な量と味のお料理に(いつもお皿に乗った大量の食べ物に辟易してるので)感動した。マネジャーが、時々様子を見に来ては、あれこれ説明してくれる。お薦めビールは?と訊ねてみると、Captain Cook が作ったのが始まりと言う Spruce Beer*マヌカやリムなどのNZネイティブの樹を使った)など、一般にあまりお目にかかれないCHCの地ビールを紹介してくれた。彼は、(映画「プリティウーマン(Pritty Woman)」に出てくる高級ホテルのマネジャーみたいな)とても洗練された人だ。長姉は(ステンドグラス制作が趣味の一つで)周囲のステンドグラスの飾り窓にとても関心を持ち、写真を撮りたいという。そのことを、マネジャーに話すと、「明日朝、10時に裏口にいらっしゃい。中を見せてあげます。」と言う。姉は、もう大喜び。

最後に会計(ライブ付きなのに、お料理と飲み物を入れて4人で$140で、席料も取らないし、とても良心的)を済ませ、最後の夜をこんな素敵なレストランで過ごせたことを感謝し、マネジャーに心からお礼を言って、明日の再会を約束しホテルに戻った。

2 件のコメント:

hiroppe さんのコメント...

こんな素敵なマネージャーに出会う事はそうめったとあることではありません。きっと天職なのでしょうね!彼の応対によっては、旅人にとって良き旅になったり、苦いたびになったりするじゃない!私達も海外を旅して、人の良い運転手さんや、レストランの方に会ったりすると、とても印象に残り、なには思い出さなくてもその人達の人情だけは思い出すものですよネ!

Silvereye さんのコメント...

旅の醍醐味は、やはり出合いですね~!景色ばかり眺めて、誰とも交流しないで帰国してもつまらない・・・楽しさが違いますね。