2009年3月24日火曜日

Amaryllis belladonna


野生のアマリリス
(3月のユリ・裸の婦人)

庭の枯れ木の根元に、今年もピンクのユリのような花が咲いた。昨年、同じ場所に突然4本茎がニョキニョキ伸びてきたかと思ったらそれぞれの茎に5~8本美しいユリ様の花を咲かせた。根元に大きな球根が少し見える。アマリリス?

アマリリスの球根など植えた覚えはないのに何故?お隣のお庭にも、道路際の樹の根元のあちこちに同じ花が咲いている。やはり、植えたわけではないらしい。この季節、庭の隅や、花壇、公園や川沿いの土手などに、突然、濃いピンクから淡いピンク色のこのアマリリスがぽつんとあるいは群生して開花しているのに気付く。

不思議に思って調べてみると、どうやら南アフリカ原産の野生のアマリリス・ベラドナ(Amaryllis belladonna、belladonna は beautiful lady の意)のようだ。
「・・・南半球で、夏の終わり、2月~3月に咲くので、March lily(3月のユリ)とも呼ばれる。直径6~8センチはありそうな大きな球根を形成する。岩の間に群生することが多い。1本の茎から多いもので12個の花を咲かせる。葉は花が終わった後に出てくる。葉がないので、別名 naked lady(裸の婦人)とも呼ばれる。冬にはやがてこの葉も枯れてしまうが、この葉から球根は栄養分(starch:澱粉)を吸収して蓄え冬眠する。夏の終わりにまた茎が伸びてきて美しい花を咲かせる・・・」
一般に育てられているアマリリスは、この野生のベラドナを改良したものらしい。
タンポポなどの種が風に乗って何十キロも旅をしてあちこちに芽を出すのは分るが、どうやって、球根があちこちに根付くのだろう?
「・・・大型の蜂や蛾によって受粉した種が風に乗って運ばれ、あちこちに帰化するものと推測される・・・」
とある。(そうよね、風が球根を運べるわけないもんね。球根も元々は種なんだ~!)球根は種物屋さんで買ってくるもの、と思い込んでいた無知さに赤面(ノ;_ _)・・・

そう言えば、聖書に「神の仕業は理に適っていつも美しい」といった意味の言葉があった。自然の仕組み、生の営みは、ほんとうに神秘的で感動的。どうか来年もこの”美しい裸の婦人”が、たくさん開花してくれますように。

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