2011年3月2日水曜日

NZ's two minutes silence and national anthem

2分間の黙とうと国歌
大余震から1週間後の昨日、火曜日、12時51分、地震発生時に合わせて、NZ全国民が一斉に2分間の黙とうを捧げた。半旗(half mast flag)が各地ではためき、ラジオやテレビは、2分間、国歌(the national anthem)を流し、国民がそれぞれの位置で黙とうを捧げる。私は、昼食の支度の途中で、ラジオで国歌を聞きながら、黙とう。

NZの国歌は、公用語のマオリ語と英語で歌われる。心に沁みるとても美しい、覚えやすいメロディーだ。何かにつけて歌われるので、知らず知らず一緒に口ずさむようになった。

"God Defend NZ" 、「エ・イホア・アトゥア・・・神*よ、守りたまえ、自由の国NZ。神の下に、多様な宗教や人種が一緒に暮らす愛と自由の国を、争い、ねたみ、憎しみ、腐敗、侵略から、素晴しい国を、神*よ、守りたまえ・・・」と言った、意味の歌(下記:一番のみ)。(*間違い訂正m--m)

(Maori)
E Ihowa Atua, O nga Iwi Matou ra Ata whakarangona; 
Me aroha noa Kia hua ko te pai ;
Kia tau to atawhai; Manaakitia mai Aotearoa

(English)
God of nations at Thy feet, in the bonds of love we meet
Hear our voices, we entreat, God defend our Free Land.
Guard Pacific's triple star, from the shafts of strife and war
Make her praises heard afar, God defend New Zealand.

一方、日本の国歌はどうだろうか?「君が代は、千代に八千代に・・・」は、多分、多くの国民にとって、特にあの悲惨な戦争を経験した人々にとって、あまり口ずさみたくない、重い歌詞に違いない。

君が代は、「天皇の御代(あるいは御世)」、神格化された天皇を称える歌だ。古今の昔から、日本は天皇制によって統治され、他国から侵略されることもなく安泰な国家を保って来た。明治維新後、その神格化された天皇のために、お国のために、と、忌まわしい侵略戦争に刈り出され、命を落としていった人々のことを思うと、素直に国歌を口にすることができないのは、私だけではないだろう。

NZでは、普段でも、あちこちで国旗がはためいているけど、日本では、日の丸国旗は、軍国主義の、あるいは国粋主義のシンボルとしての印象があまりにも強く、何か国家的行事があっても掲げる家庭は少ない。

西洋民族のキリスト教の神を基本とする国歌と、日本の現人神を信奉する国歌。NZに住むようになって、日本にいた時より、もっと良く日本を理解し、日本人であることを誇りに思うようになった。それだけに、いつも流れているNZ国歌を、いつの間にか一緒に口ずさむようになり、一方で、「君が代」を歌うことに抵抗がある自分自身を考えると、複雑な心境になる。

2 件のコメント:

hiroppe さんのコメント...

こんにちわ!少しずつ日本人の遺体が判明してくるにつれ、両親や、親族の方々は、例え僅かばかりの覚悟はしていたとは言え、その悲しみはいかばかりかと思います。異国の地での被災なのでよけいに心が痛みます。
国歌の事がありましたが、今までそんなものかと思ってきましたが、意味を考えてみると今の時代にはそぐわないような気がします。
私も、日本の国旗はあまり好きではありません。やっぱりあの旗は戦争を知らないとは言え戦争と結びついてしまいます。どうしてかしら?今まで考えた事もなかったけど・・・

Silvereye さんのコメント...

NZに来て、次の日だったと言う人もいましたね。今から、と言う可能性一杯の若い人たちが、犠牲になって、本当に、言いようのない重い気持ちになりますね。
天災だか、人災だか????

国歌や国旗は、問題あり?だけど、天皇制を否定するつもりはありませんし、むしろ、国の象徴として、日本の大臣、政治家の情けない姿を見るにつけ、もっと、天皇家、特に、Princess Masakoに、対外的な活躍を、してもらいたいですね。天皇家が、英国のように(スキャンダルは、いただけませんが)、開かれた王室として、もっと日本をアピールしてくれたいいのに、と思います。