2011年5月2日月曜日

Sausage sizzle fundraising




ソーセージ・シズル

NZでは、コミュニティや趣味のクラブなどの活動団体、学生や子供たち、などが、色々な物を売り、自分たちの力で、必要な資金調達をする。企業が提供するクッキーやチョコレートなどを、子供たちが、戸別訪問や、街角にスタンドを置いて、売る、あるいは、大企業、DIY会社のバニングズ(Bunnings)、ウェアハウス(Ware House)、食肉専門店のマッド・ブッチャー(Mad Butcher)などが、無償で提供してくれる場所とBBQ設備(sausage sizzle stall)で、ソーセージを焼き、売って資金集めをする。ただ、寄付を募るのと違い、自分たちで、働いたお金でキャンプなどの費用を調達する子供たちに、大人も協力を惜しまない。


土曜日(4月30日)、私も、初めて、ソーセージ・シズルズなるものを売る側の体験をした。昨年から所属している陶芸クラブ(Manawatu Pottery Society) が、年に何回か、バニングズでソーセージを焼いて資金調達をする。マナワツ陶芸クラブは、陶芸教室ではない。陶芸を趣味とした人々のクラブ。全国陶芸クラブに登録しているクラブなので、年会費(一人45ドル)だけでは、色々な経費を賄えないらしい。


10時から12時半、12時半から3時までの二組に分かれて、担当することになった。私は、午前中の担当。


10時にバニングズに着くと、既に、クラブの、役員、副会長のイエタ(Jette)、会計のシェリ(Shierey)、書記のポーラ(Paula)が、ソーセージを焼いていた。陶芸クラブらしく、誰かの作品らしい奇怪なお面が3つ飾ってある。



前面に1ドル50セント、と書いてある(あれ、安いんじゃないの?どこも2ドルで売っていたけど??)

ソーセージシズル(sausage sizzles)と言う名前は、ソーセージを鉄板の上で"ジュージュー焼く(英語でsizzle)" 様子から付いたものだ。紙ナフキンに白いサンドイッチ用の薄い食パンを載せ、マーガリンを塗り、ジュージュー、こんがり焼けた熱々のソーセージと、じっくり焼いてアメ色になったスライスオニオンを置き、マスタードやトマトソース(NZでは、ケチャップのこと)を掛けて、くるりと巻いて、供する。さながら、洋風巻きスシ?だ(肝心のこの”ソーセージ巻き”の写真を撮るのを、忘れてしまったけど、写真にわずかに食パンの端が見えている)。

バニングズは、BBQ用のストール1式、プロパンガスも込みで、無料で貸してくれる。借りる側は、ただ、ソーセージ、食パン、タマネギ、マスタード、ケチャップ、マーガリン、紙ナプキン、衛生手袋、など、材料を準備するだけで良い。ソーセージシズル用のソーセージは、食中毒を起こさないようボイルしてあるものを卸売りで買う(食品安全の問題から、これから、もっと規制が厳しくなるらしい?)。


店舗の入り口の横で焼いていると、美味しそうな匂いにつられて、買い物を済ませた客が、次々と、この”ソーセージ巻き”を買って行く。お天気が良くて、客の出足も快調。鉄板の下は、大きな丸いガス台が2台あり、かなり強火なので、前に立って焼いていると、こっちまでBBQになりそう!冬は良いけど、これが夏だったら、暑くて、とても、やってられないに違いない!??


しばらくして、ポーラが、ストールの横に張ってある注意書きを読んで、「1個2ドルで売ること、って書いてある!」と言って、あわてて、1.5ドルを2ドルと書き直した。文句出ないかしら?と心配していると、案の定、$1.50で買った人が、また、買いに来て、「アラ?さっきは、1ドル50だったけど?」

ポーラが、お店の既約に、2ドルで売るように書いてあったので・・・云々・・と説明すると、気持ち良く納得して、今度は2ドルで買って行ってくれた。やっぱり、Kiwiは、人が良い・・・と、心の中で、感心する。

ランチに「”ソーセージ巻き”を食べなさい」と、イエタが作ってくれたけど、資金集めなのに、ただで食べるのは申し訳ないから、2ドル、箱に入れる。12時半からは、会長のアンドレア(Andrea)、書記長のアイレックス(Ailex)の二人が来てくれて、イエタ、ポーラ、私は、無罪放免。会計のシェリは、最後までいるらしい。



今朝、会計係のシェリから、「土曜日の売上、271ドルでした。お手伝いありがとう。」とお礼のメールをもらった。陶芸クラブの年会費を値上げすることは、簡単なことなのに、こうして、働いて資金を稼ぐことで、会員の負担を軽くしようとする役員の方たち。私も、できるだけこれからも協力したいと思う。


ソーセージシズル資金調達の手伝いをして、考えさせられたこと:

NZでは、必要なお金は自分で働いて稼ぐ事を、子供の頃からごく自然に身につけて行く。周囲の大人(企業も個人も)も、協力して、これを見守り、助ける。義務教育を終えた子供たちは、自分で色んな形で働き、あるいは、奨学金をもらい、進学し、自立し、ずっと、親に負担をかけない。結果、核家族で、親、子、孫が、一緒に住むことは、まずない。親は、ホームに行くか、死ぬまでひとりで暮らす。

日本は?大学を出るまで、あるいは、結婚するまで、あるいは、もっと先まで?親のすねをかじり、その代わりに、親は、老後、子供に面倒を見てもらう???はてさて、どちらがいい?(・_・?)

2 件のコメント:

hiroppe さんのコメント...

日本人はNZの子育てを学ぶべきだと思います。何不自由なく贅沢なものを与えられ、物が揃っている事のありがたさを子供達は理解できていません。学童保育に行ってて、つくずく感じさせられます。所で全く話は変わりますが、私結構田舎に住んでいるのですが、昨日、直ぐ近くの光陽台と言う団地で発砲事件がありました。何やら建築会社社長の邸宅とか?物騒です。NZは平和ですね!

Silvereye さんのコメント...

日本も、核家族化で、だんだん親子の絆が薄くなってきているような気がします。

こちらの親は、子供を早くから自立させるようにしつけますが、でも、しっかり子供たちに愛情を注ぐのも忘れません。親子の間で、愛情表現がとても豊かです。

発砲事件は、ここでも、よく起きます。決して安全な国ではありません。でも、少なくとも、国家は、安定した政治を行っていますので、政治的騒乱など無いのが救いですね。