2010年11月28日日曜日

Food Banks

歳末助け合い運動
ここ、パーマストンノース(Palmerston North)も、12月が近付くと、色々な行事が目白押しだ。そのひとつに、日本で言う、歳末助け合い運動、のひとつ、フードバンク(Food Banks)のための食料品回収運動がある。

ライオンズクラブや、市民のボランティアグループ、救急サービスなどの協力で、集められた食料やその他生活必需品は、救世軍(Salvation Army)とメソジスト奉仕会(Methodist Social Servicesのフードバンク(Food Banks)に振り分けられ、生活に困窮した人たちに配られる。

企業も、もちろん、自社製品を寄付するけど、市民も、保存できる食料や生活用品を寄付するよう呼びかけられる。フリーペーパーで、回収車が、土曜日(27日)、午後4時から、サイレンを鳴らしながら各町内を回り、食料生活用品を集めて回るというお知らせを読んだ。

これまでは、多分、こんな回収方法は取っていなかったに違いない。昨年もその前も、私の記憶では、こんなことはなかった。多分(憶測でしかないけど)、寄付を呼びかけても、わざわざ持ってくる人は少ないから、今年はこんな回収方法を取ることにしたのだろう。数週間前から、この回収運動のために買い貯めておいた食料品を、4袋ばかり準備して、サイレンが鳴るのを待っていた。

4時頃、”ピ~パ~ピ~パ~~ウォ~ンウォ~ン”、なんか、聞き慣れた大きな音がする。来たな!と思って荷物を持って外に出て見るけど、回収車らしき姿は?なし。多分、遠くを回ってるのだろう。サイレンの音は、だんだん遠ざかって行く。時々、遠くで鳴るのが分かるけど、この付近には、なかなか来ない。5時過ぎには出かけなくちゃなのに!

1時間半待って、もう来ないだろうと、食料の袋を家の中に入れて出かけようとしたら、ピ~パ~~ピ~パ~~、大きな音が近付いて来る。あわてて、重い袋を抱えて外に出ると、5~6軒向こうにパトカーが停まってピカピカしている。黄色い蛍光色の袖なしジャケットを羽織った人が、荷物を抱えて運んでいる。寄付品入り袋が山積みされているトレーラーを付けた車が、袋小路(cul-de-suck)の道に入って行くのが見える。

ナント!サイレンを鳴らして回っていたのは、パトカ~だった!!その先導車のパトカーが、我が家の前に来た。パトカーの助手席には、小学生だろうか、金髪の可愛い女の子が乗っている。ボランティアで、荷物を持ってきたりして手伝っているのだろう。蛍光色ジャケットのお巡りさんが、「もうすぐトレーラーが来るから」と説明してくれる。私は、「出かけますので、お願いします」と、言ってあわてて出かけた。で、トレーラーを見る暇も、写真を撮る暇もなかった。残念。

でもパトカーが、こんなお手伝いをするなんて、何て、庶民的で平和!

Palmerston Northは、緑豊かな小さな街、魅力的な観光要素は何もないけど、庶民的で暖かい街だ。こんな風に、官民が一体となって、色んなボランティア活動をする。お巡りさんも、ピ~パーピ~パ~鳴らして、スピード違反車や、凶悪犯を追っかけまわすより、いつも子供と一緒にボランティア活動に加わっていられるような社会だったら、どんなにか幸せで、楽しいに違いない。 犯罪も頻発する所だけど、こんな平和な心温まる風景を見ると、この街も(少々退屈な所ではあるけど)案外悪くないな、と思う。

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