2009年7月31日金曜日

Media hype

マスメディアの煽り(media hype)
Clayton R. Weatherston の裁判(7月22日記)で陪審員による有罪の評決が下された後、被害者Sophy Elliottの家族と、Weatherston の家族が裁判所の前に出てきて、記者会見に応えている。ソフィーの母親が、Clayton の父親にハグで許しのジェスチャーをし、それに対する複雑な心境を父親が語っている。

Weatherston 事件だけではなく、これまで起こったたくさんの凶悪犯罪事件の前後の状況について、いつもどこか日本と違うな~、と感じることがある。容疑者の家族、マスコミ、それに世間の態度だ。

日本では、犯人、あるいは容疑者の家族は、まず顔を隠し、表に出て来ないことが多い。犯人だけでなく家族のことまで、マスコミに重箱の隅をつつかれるように私生活を嗅ぎまわられ書き立てられ、家族は、そのマスコミに煽られた?一部の心無い人々から陰湿な嫌がらせを受け、家から一歩も出ることが出来ず、自殺、あるいは一家離散、夜逃げと言った悲惨な状況に追い込まれることが多いからだ。

でも、NZでは、これまで見てきた限り、ネイピア(Napier)での銃乱射事件、以前書いたDavid Bain の事件でも、犯人の家族が、テレビのインタビューに堂々と顔を出し、謝罪したり、心境を語ったりしている。その家族に全く世間の嫌がらせが無い訳ではないと思うけど、何より、マスコミの態度が、違う。ただ、客観的に、出来事やインタビューでの発言を書いているだけだ。それに、犯人の生い立ちや家族のことを調べまわって面白おかしく書き立てるようなことをするような週刊誌とか新聞を見たことがない(芸能人のゴシップに関する雑誌はたくさんあるけど・・・)。

犯人と家族とは、全く別の人格と言う欧米の個人主義思想の表れなのだろうか。反面、個人主義による核家族化で、老後、子供と同居するなどほとんど聞かないし、孤独死する人も多い。

日本では、老後は子供が面倒を見ると言うのがまだ一般的で、家族の絆は強い。でも、一方で、家族の一員が犯罪を犯せば、一蓮托生?で世間から冷たい扱いを受ける。どちらが良いとは一概に言えないけど、日本のマスコミの、ただ売らんがためのなり振り構わぬ取材態度に憤りを感じることが多いのは、私だけ?

2009年7月30日木曜日

NZの隅々を旅するの記7-5c

2009年1月2日 Morere Hot Springs
今日は、ギズボーンから2号線を南下、山道をクネクネ登りながらドライブし、少し下り坂になった所にあるモレレ温泉(Morere Hot Springs)へ。

入場料5ドル、中に入ると、広い敷地内の左側にプール。そこからブッシュに向かって歩くこと、8分ほどで、目指すニカウプール(Nikau Pools)がある。ニカウ椰子の樹が生い茂るブッシュの中は、目にも涼しげで、歩くのも苦にならない。やがて、目指す温泉が。入り口にトイレ(きれいではないσ(TεT;) ウ~)があり、そこで水着に着替えて中へ。
(*写真左上:このブッシュのずっと奥にニカウ温泉が)
ブッシュの中に塀を作って囲み、赤い塗りの木に囲まれただけの一応露天風呂。思ったより狭い中は、2つの小さいステンレス製のお風呂?。秘境の岩に囲まれた自然に湧き出る温泉を想像して行っただけに、少々がっかり。それぞれ熱めと温めの温度に設定されている。先客が10人くらい、のんびり浸かって楽しんでいる。
手前のプールにまず入る。すると、女性の3人連れの一人が、私たちを日本人と見て、流暢な日本語で話しかけてきた。聞くと、日本に英語教師として11年住んでいるという。英国出身で、NZに移住したお母さんと妹さんの連れで、休日を楽しんでいるらしい。3人共日本が大好きだと言う。話がはずみ、写真を撮ったり、住所を聞いたりしてお友達になった。思わぬ所で、日本のことを色々聞くと嬉しくなる。
(*写真3番目:奥の温めのお風呂)

横の壁に「Amoebic Meningitisに感染する可能性があるので、顔をお湯に浸けないように」との注意書きがあった。連れに聞くと、自然の温泉や湖などに発生するアメーバで、鼻から入って髄膜炎を起こす危険性があるが、顔を浸けなければ特に気にすることはないというので、ひとまず安堵。
(*参考:日本人の方がNZの温泉に関して詳しく書いています)

ここは、ロッジやコッテージなどあるので、泊まって温泉やトレッキングを楽しむこともできる。ロトルアとまた違った趣を楽しめる秘境温泉だ。

ホテルに戻り、夕食は、歩いて、向かい側のヨットハーバーにあるシーフードレストランへ。壁に実際に釣れた大きな魚の実物大レプリカがたくさん飾ってある。カウンターで、それぞれ好きな銘柄のビールをタップから注いでもらい、マッスル、ポテトチップス、ホタテのフライ、シーフードチャウダーなどと一緒に楽しむ。
宿に帰って、しばらくバスルームにこもっていた姉は、どうやらマッスルとチップスを食べ過ぎて、戻したらしい。もったいないこと!!!
(*写真のマッスルの殻は、ほとんど姉が食べたもの)

2009年7月27日月曜日

NZの隅々を旅するの記7-5b

(左:5時52分のお日様)
2009年1月1日
初日の出と花火


今年、2月9日のブログで、初日の出の写真だけ、先に載せている。その詳細をもう一度。

初日の出を逃してなるまじ、と、目覚ましで4時起き。できるだけお日様が真ん中で見えるようにと、Waikanae Beachをずっと下ってPoverty Bayの真ん中あたりまでドライブ。途中の公園には、お正月の大野外コンサート(があるらしく)を目当てに集まった若者があちこちで野営している。

昨日泳いだビーチから少し離れているせいか、まだ真っ暗なビーチには人っ子一人いない。だれも、初日の出に興味ないのかしら?それとも、ヒクランギ山(Mt. Hikurangi)に登って見るのかな?この辺りは、普段でもだれも利用しないのだろうか、砂地までたどり着くのに雑草の道なき道を行かなければならない。こういう時は、4輪駆動でなければ・・・とぶちぶち独り言を言いながらやっとビーチへ。
(*Mt. Hikurangi :海抜1754m、 マオリの神聖な山で、NZ本島で初日の出を見ることができる山;許可が必要)
5時27分、空が、暗いピンク色に染まり始める。やがて明るいピンクへ(写真左:5時40分頃)。初日の出だけでなく、普通の日の出もそういえば見たことないな~・・・・刻々と変わる空の色の何と感動的なこと(*詳細はスライドショーから見てください)
湾の南端に突き出た岬(写真の向かって右に見える半島)は、ヤング ニックス ヘッドYoung Nick's Head。ここも、キャプテン・クックが、エンデバー号(Endeavour)の乗組員12歳の少年ニコラスが島を最初に視認したことに因んで名づけたという。

午後、Poverty Bay の北端の方にある Kaiti Hill の展望台に行き、町を見晴らし、そこからTitirangi Domain の中の道をドライブ。

その後、暑いので水着を着てビーチへ。私は、浅瀬で、もっぱら足先で砂を掘っては貝採り。うまく行けば、今夜のおかずを1品用意できるかも?貝は、ピピ(pipi:マオリ語)という名前のアサリ貝よりちょっと大きい白っぽい色のハマグリに似た2枚貝。10個ほど採ったが、まだ小さいので大きく育つまで待ちましょう、と結局海に返すことに。
夜は、ニューイヤーズコンサートと花火大会が街の川沿いの土手であるということで、街で、炭火焼チキンとチップスを買って来て簡単サラダと共に早めの夕食。川の両側の土手にすでに三々五々人々が集まってくる。私たちは、橋を渡って反対側の土手に陣取り、コンサートを楽しんだ。
花火は9時過ぎまで明るいので暗くなるのを待たねばならない。川の向こう側にある木にクリスマスの装飾ライトが明るく光りだしたらやがて花火だ。いつの間にか土手は、人で一杯埋まっている。橋の上にもたくさんの見物人。
日本の花火みたいな豪快さは無いけど、なかなかきれいだった(*でも、それを写真に撮るのは難しい。上がったと思ってシャッターを押すと、何も写ってない。シュン・・・)

2009年7月24日金曜日

NZの隅々を旅するの記7-5a

2008年12月31日 Gisborne
ロトルア1週間の滞在も終わり、目指すはギズボーン(Gisborne)。地球の最東端の街で初日の出を拝もうという計画だ。ちなみに、NZの最東端は、ギズボーンの東北端にあるイースト岬(East Cape)。Rotorua - Kawerau - Awakeri - Opotiki - Waioeka - Matawai - Gisborneというコースを取りながら走る。ロトルアを出ると、道路の左側に(ロトルア湖につながるように活火山が生み出した凹みにできた)美しい湖をいくつか見ながら走るので退屈することがない。

内陸を通り、国道2号線のAwakeriに出るとやがてベイ・オブ・プレンティ(Bay of Plenty )の海岸沿いにあるオポティキ(Opotiki)へ。ここでランチタイム。公衆トイレの中には、おばさんが座って料金を徴収していた(50セントだった?)。NZにも、たまに、有料の公衆トイレがあるが、お金取るにしては、トイレの中きれいじゃなかった!! :-( (*写真の引っ込んだ建物が、Opotikiの町の公衆トイレ。この時、NZ時間は午前11時20分。でも、時計が7:20?を指してる?これって日本時間(時差4時間)?)

Opotiki からWaioeka Road(国道2号線)に入る。この辺りは、ワイオエカ峡谷自然景観保護区(Waioeka Gorge Scenic Reserve)で、原生林のハイキングコースとして楽しめるところ。原生林の景観を楽しみながらワイオエカ川沿いの峡谷を走り、やがてギズボーンだ。
ギズボーン(*写真左:クリスマスの飾りをしたギズボーン・ヘラルド紙のビル)は、マオリが最初に住み着いた場所、1769年にキャプテン・クック(Captain James Cook)が最初に上陸した所(*Poverty Bay)、世界的に有名なNZのオペラ歌手キリテ・カナワ(Kiri Te Kanawa)の故郷として、また温暖な気候に恵まれ、豊かな果物、ワインの産地としても知られている。
(* Poverty Bay:キャプテン・クックが上陸し水と食料の補給をしようと試みたが、先住民マオリ族に阻まれ果たせず、Poverty Bay (貧困、欠乏湾?)と名づけたとか。)

ギズボーンのお宿は、トゥランガヌイ川(Turanganui River) 沿いにあるセネター・モーターイン(Senator Motor Inn)。1ベッドルームなので2部屋予約していたが、1階と2階に振り分けられていた。2日目は、隣同士の部屋が空くということで、1日目はとりあえず、別々の部屋に落ち着く。 (*写真:kaiti hillの展望台から見たトゥランガヌイ川、川向こう岸右にお宿(横長い3階建てのビル)セネター・モーターインが見える)

良いお天気なので、ホテルから歩いて行けるワイカナエ・ビーチ(Waikanae Beach)へ行ってみる。ギズボーン近辺のビーチには、サーファーズパラダイスと呼ばれるほど、サーフィンには格好のポイントがたくさんある(このビーチは、初心者向きのところらしい)。カラリと晴れてはいるものの、風があり、泳ぐにはちょっと?・・・でも、けっこう、家族連れ、若者、老若男女が泳いだり、寝そべったりして楽しんでいる。(*Kiwiは、季節感あまり持ってない?から、冬でもちょっとお天気が良くて暖かい(私には寒い)と、泳いでる人、けっこういるのよね・・・)

2009年7月22日水曜日

Weatherston's case

裁判の公開
今月7月8日に、1年前、ガールフレンド(オタゴ大学を卒業したばかりだった)を、口論の末、彼女の家の部屋で、はさみで刺し、死に至らしめ、その後もナイフで216回メッタ指しにしたという同オタゴ大学講師Clayton Robert Weatheston の裁判が始まり、このところ、毎日のようにテレビやラジオで、この事件の裁判の様子が取り上げられている。

日本でも、「裁判の公開原則」と言う法があり、誰でも裁判を傍聴することができる。でも、裁判中の写真を撮ったりはできない。新聞やテレビで、スケッチが公開され、解説される。ここNZでは、全部ではないが、特に大きな事件は、裁判の様子がテレビのニュース番組や時に特別番組で公開される。

証人の宣誓から、被告への質疑応答まで、私たちは、裁判所に行かなくても、まるで、映画の裁判風景を見るように、詳細を知ることができる。顔を出したくない人には、もちろんぼかしが入っているが、泣いたり、叫んだりする姿は、はっきり映される。最後に陪審員がGuilty(有罪) 、Not guilty(無罪) と、宣言するところなど、映画そのものだ。

殺されたSophy(22歳)の母親が、証人席に立ち、事件が起きた日の様子をつぶさに語る。Weatherston の元カノが、顔はぼかしで、Wartherston の人柄などを語る。Weatherston が、表情も変えず、淡々と事件について語る様子や、自己弁護するシーンが画面に大写しにされる。彼は、「ソフィーに挑発された末にやったことで、殺人(murder)ではなく故殺(manslaughter)だ」と、詫びれる様子も無く主張する。検察側は、彼は、完全に正常な精神状態でソフィーを216回も刺し、良心の呵責も感じていないからと、殺人罪適用を主張し、一方弁護側は、彼は、異常な精神状態で自制心を失っていた、として故殺罪(過失致死罪)を主張する。

テレビで、良心の呵責も無く?堂々と、故殺罪を主張している彼を見ると、背筋に冷たいものが走る。小さい時から、頭脳明晰で、オタゴ大学でPhD(博士号)を取得したいという野心があったという。一方でナイフを、護身のためにいつもコンピュータのケースに入れて持ち歩いていたという。表情に、人間らしい感情は何も見られない。裁判で、感情的な判断は絶対してはいけないことだが、既に息の絶えたガールフレンドを200回以上も切り刻む異常性を陪審員はどう裁くのだろう。(7月21日までの記)

昨日は、その結審の日だったが、今日に持ち越され、午前11時20分、国中が固唾を呑んで見守る中、11人の陪審団は、故殺ではなく、殺人罪で有罪の評決を下した。

日本での裁判の様子は、実際に裁判を見に行かない限り、テレビでも、ニュースで内容が知らされるだけで、臨場感はない。見世物では決してないけど、これから陪審員制度が実施される日本もこういった裁判の様子をつぶさに見れば、国民はもっと裁判に関心を持ち、陪審員としてどうすべきかを、学ぶことができるのではないだろうか?

2009年7月18日土曜日

NZのアーティスト

Len Castle 作品展
今、我が街、パーミー(Palmerston North)のアートギャラリーで、NZの高名な陶芸家 Len Castle (1924年~)の作品展が開催されている。
"Mountain to the Sea" というテーマで、1990年代からの作品、「NZの火山と海のシークレットシリーズ」60点ほどを展示している。
オークランド郊外の海の近くで育ったLen は、その環境の中でたくさんの自然の素材に触れる機会に恵まれ、それが彼の生涯を通して、作品に大いなる刺激と影響を与えることになる。Len Castle は、オークランド大学の科学部を卒業して、科学の先生をしながら陶芸を学び、奨学金を得て、1956年~57年まで、英国の有名な陶芸家Bernard Leach の元で陶芸を学ぶ。

1963年、陶芸家として独立、1965年の初めての一人展の後、奨学金で日本へ。京都の河井寛治郎や、益子の濱田庄司の元で学んだ。その後、オーストラリア、台湾、英国、スウェーデン、日本などで作品展をする機会に恵まれ、NZだけでなく世界的に、陶芸家として知られるようになる。・・・」(作品展での解説から要約)

碧い湖や、溶岩や、化石をイメージした器は、力強く、印象的で、強く惹きつけられる。器だけにとどまらず、NZの美しい山と海で見つけた岩石、植物、貝殻、生き物などを形にして、あるいは写真で、表現している。その作品の一つ一つに、NZの自然をこよなく愛する彼の暖かい心がしのばれる。

2009年7月17日金曜日

NZの隅々を旅するの記7-4g

2008年12月30日Wai-O-Tapu
ワイオタプ(マオリ語で「聖なる水」の意)地熱地帯は、タウポで最大規模の地熱活動地帯で、その一部を一般観光客に公開している。あいにくの雨模様だったが、クレーターに自然に湧き出る様々な成分を含有した地熱地帯は、色とりどりで壮観だ。入場料大人$30ドルだが、Te Puiaより、こちらの方がずっと見所満載で良かった。

ここの売り物、間欠泉ショー(Lady Knox Geyser )は、毎日10:15amに始まるということで、10時頃着くように出かけた。間欠泉の周りは観客席が出来ていて既にたくさんの人が取り囲むようにして始まるのを待っている。少し遅れて10:20頃、到着したが、まだ噴出する様子は無い。
すると、そばに立っていたガイドらしき男性が、説明しながら何かを入れた。どうやら、48時間周期でしか吹き出さない間欠泉を、人工的に洗剤を加えることで24時間おきに噴出させているということらしい。この間欠泉の中には、2つの水の層があり、上部は、孔からの空気で冷され、下部は地下深くの火山活動により熱く、上部に洗剤(いわゆる界面活性剤のこと)を加えることで、この二つの層が混合し温度が高まり噴出するのだそうだ。
これを偶然見つけたのは軽犯罪囚人として此処で清掃の労働をしていた若者だとか。1901年、NZで初めての軽犯罪の囚人の収容所が、ここ、Waiotapuにできて、囚人の一人が、この泉で衣類を石鹸をつけて洗濯していた時、偶然発見したそうだ。孔の周りは、噴出する地熱成分の珪土が白くコーンカップ状に堆積している。

この後、ビジターズセンターから、自然の景観の地熱公園へ。あいにくの小雨模様で時々、シャワーに見舞われては、木陰に避難しながら、広大なブッシュの中に繰り広げる火山が作った様々な、傷跡?を見ながら道標に沿って歩いていく。展望台から見下ろすアーティストのパレット(Artists Pallete)。パステルカラーの絵の具を撒き散らしたように美しいグラデーションを描く、はずの、広大な地域は、残念ながら小雨と湯気のためはっきり見えない。
大きくえぐれたクレーターがあちこちに。緑色の池は、悪魔のお風呂?(Devil's Bath)。緑色の成分は、砒素で、砒素分が多いほど緑色が濃くなるとか。

そして、圧巻は、やはり、有名なシャンパン池(Champagne Pool)だ。これも、小雨と湯気で煙ってよく見えないのが残念だが、それでも不思議な色に縁取られ、炭酸ガスを含んだアブクがプツプツ出ている広大な温泉(74℃)は、世界でも類を見ない美しさではないだろうか。



全行程6.5キロ、のうち、我々は、途中1.5キロまでのコースで、雨のため断念して戻った。もう一度来る機会があれば、是非、奥の方まで行きたいものだ。
その他、今回、行きそびれた地熱地帯観光スポット:ワイマング火山渓谷(Waimangu Volcanic Valley)など、健脚向きには、トレッキングするのに良い場所はたくさんあるようだ。一度やってみたいのが急流下り(white water rafting)。
お宿に帰って、今日はロトルア最後の日、レストランで食べることに。ロトルアで有名?らしい、Pig & Whistle という、面白い名前の、歴史のある建物にあるパブ、とやらに行ってみることにした。1940年に、警察署として建ったというこのビルは、1969年まで、警察署として、その後1993年まで保護観察所そして市設マーケットとして使われ、その後リースされ改装してパブになったそうだ。中に入ると、左の方に厚い長い木でできたカウンターがあり、そこで飲み物を注文し、表に面した廊下みたいな細長いフロアのテーブルに座ってお料理を頼む。テーブルの前には、ガラス戸があり、ここのロゴマーク入りのT-シャツや帽子など売っている。週末は、ライブで賑わうらしい。お料理は、まあまあと言ったところ。

2009年7月13日月曜日

NZの隅々を旅するの記7-4f

2008年12月29日Hells Gate Mud Bath
地獄の門?(hell's Gate)の泥バスに行ったが、マオリ所有の地熱地帯からか?ナンと!入場料、泥バスと地熱地帯ウォークをすると大人ひとり$80!!地熱ウォークだけで、30ドル。Te Puia の$40にも、少々腹が、立っていたところなので、4人で300ドル以上も、払ってまで体験する気はな~い~!!と、止める。この近くに、急流下り(white water rafting)のできるオケレ滝(Okere Falls)があるが、ブッシュを4~50分歩いて行く所で、雨模様なのであきらめてお宿へ戻る。

お宿Atsala
27日から滞在しているお宿Atsalaは、ウェブサイトで見ると、すご~く素敵だったが、現実との落差は激しい。最初の日に外観(写真左)を見た時は、さすがにショックだった。お部屋は、最悪のケースを想像していたせいか、マアマアでホッとした。でも、ご主人は、まるで映画「サイコ」の、ノーマン・ベイツみたいな人?(私たちは、彼をノーマンと呼ぶことにした)。キッチンは、泊り客でこれまでお料理をする人はいなかったのじゃない?と思われるほど、足りないものばかり。電話も無いので、いちいち、”ノーマン”を探しに行っては、道具を借りてくる始末。4人いるのに、トイレットペーパーは使いかけが1個付いてるだけ。トイレットペーパーをもらいに、また彼を探しに行くはめに。彼は、1階に住んでいるのか?2階にある我々の部屋のベランダ(庭)側のガラス戸から、ニュ~と現れて、トイレットペーパーを1~2個(4人で、4日も泊まるんだド~!!)持って来て、他に何か必要であればいつでも言ってください?と、”ご親切に”言っていく。シャワーの排水も、ずいぶん掃除をしていないのだろう、詰まって溢れ出した。あれこれ、問題の多いお宿だが、ノーマンを出しに使って、私たちは、結構、笑いで、それを楽しんでいるふしもある?

Whakarewarewa Maori Living Village

キッチンから覗くと、近くに湯気が出ているところがある。散歩しながら裏通りに歩いて行くと、ヘリテージ ホテル(Heritage Hotel)があり、その横道の、湯気の立つ小川沿いに歩いていくと、マオリが実際に住んでいる村、ファカレワレワ村(Whakarewarewa Maori living village)がある。舌を噛みそうな名前だが、元々はもっと長い、Te Whakarewarewatanga O Te Ope tauo A Wahiao(The uprising of the warriors(war party) of Wahiao)から来たものだそうだ。 観光客に開放していたが、市との話し合いの折り合いが付かず現在閉鎖されている(インフォメーションセンターの話)とかで、ひっそりしていた。あちこちの小川から湯気が立っている。時々、ここの住人らしき人たちが、入っていく。中に入るのは、さすがに遠慮して、門の写真を撮っただけで退散。表には観光客用のお店がいくつか並び、やはり、ひっそりしている。ロトルア市内にあるファカレワレワ地熱地帯は、かつてマオリが住み着いたところの一つで、Te Puiaも含めて観光用に公開している。

Polynesian Spa
タオルを持ってまた(書き忘れたけど27日に初体験)、Polynesian Spa へ。地獄の門と比べると、タオルを持って行けば20ドルで入れるポリネシアン・スパが、ひどく安く感じられる。でも、街の中にあり、気軽に行けるところだけに人が多い。内容は、以前紹介した南島のハマースプリングズ(Hanmer Springs )と大差ない。大小様々な温水プールがあって、あちこち浸かって回るだけ。プライベートプールは、満室で行けなかったので判らないが、Adult Pools & Priest Spaは、酸性とアルカリ性のプールがあり、色々効能があるらしい。ここは、ロトルア湖を眺めながら、ちょっぴり日本風の露天風呂に入った気分になれる。

ロトルアは、北島の重要な観光スポットになっているので、日本人観光客が多い。もしかして、日本人を視野に入れて高くしているのでは?と、疑いたくなるほど、何もかも高い入場料を取るのには、びっくりする。歴史的に興味深い所で、あれこれ楽しめる観光スポットがたくさんあるけど、全部行ってたら、入場料だけで、たちまちフトコロは破産してしまう。これでは、国内からの客足も遠のくのでは?と、心配になる。

2009年7月9日木曜日

NZの隅々を旅するの記7-4e

2008年12月28日Te Puiaと空の遊覧

ロトルア市内にある、ファカレワレワ(Whakarewarewa Thermal Reserve)地熱地帯の一部の地熱自然公園、テ・プイア(Te Puia)へ(写真左:テ・プイアの入り口)。ここは、1325年頃、マオリの難攻不落の要塞だったところで、それ以来、ファカレワレワは、マオリの居住地域となっているそうだ。
間欠泉Pohutu geyser (左)が有名。Pohutuとは、マオリ語で噴出すと言う意味とか。高い時で、30 m位吹き上げるとのこと。入場料大人$40ドル。中には、Kiwi House 工芸学校、お土産品店などある。夕方からマオリパフォーマンスなどがあるが、それに全部参加すると$130。前回マオリのパフォーマンスは見たのでこれはオミット。
ちょうど間欠泉が高く上がった直後に入ったみたいで、次は1時間後と言うけど、暑い中で待つ身には長い。暑くて、でも木陰があまりないので歩き回るのは大変だ。展望台から眺めて、近いところを歩いてまわり、木陰が無いのでまた展望台のところに戻り、待つことしばし。やっと、間欠泉が上がるのを、カメラに収めて、戻り、Kiwi Houseに入ってKiwi見学。その後、マオリ工芸学校で、生徒が大きな木に彫刻しているところを見学。

Te Puiaを出て、ロトルア湖畔を散歩しながら、伝統的な外輪汽船(paddle steamer)Lakeland Queen 号で水上遊覧、ダックツアー(Duck Tours)で水陸遊覧、あるいは水上飛行機(float plane)かヘリコプターで空の遊覧、そのどれかを体験しようと話し合った結果、お天気が良いので、奮発して水上飛行機(ヘリコプターより安い)での遊覧に決定。6分間の市内遊覧で一人$70、15分だと$125。15分遊覧にして、4人様$500を払い、人数がある程度集まるまでをしばし待たされる。

離陸、ではない、離水?の時は、緊張する。でも、このパイロットは、とても滑らかに離着水して上手だった。上から見ると、ロトルア湖の他に、噴火で出来た湖がたくさんあるのが分る。市街地は、赤い屋根のロトルア・ミュージアムとその左方にブル・ーバスが見える。それに緑のガバメントガーデンが目立って美しい(写真)。

空から見ると、あちこち、蒸気が上がっていて、ロトルアが地熱地帯であることがよく分かる。15分の遊覧飛行は、あっという間だったが、まずは、お天気が良くて揺れも無く、無事着水してホッとした。(ロトルアの地図

2009年7月6日月曜日

NZの隅々を旅するの記7-4d

2008年12月27日Orakei Korako Cave Thermal Park
今日は、タウポ(Taupo)まで遠出することに。ロトルアから4~50分、タウポから30分くらいのところにある、オラケイ・コラコ洞窟地熱公園(Orakei Korako Cave Thermal Park)に、途中寄る。ここは、オハクリ湖(Lake Ohakuri)をボートで対岸まで渡ったところにある地熱地帯だ。オハクリ湖は、活火山、ルアペフ山(Mt.Ruapehu)を源とする、NZ最長の川、ワイカト川(Waikato River)水系にあるオハクリ水力発電所の人口貯水湖。入場料は、$31 也。

ブッシュに囲まれた、火山噴火でできた広大な自然のままの地形。その全体をうまく巡れるよう作られた板の歩道に沿って、様々な地熱の湧き出る池やテラス(Rainbow Terrace)を見ながら歩いて行く。(写真:奥がFleece、手前歩いているのは私?)
Rainbow Terraceは、タラレワ山の噴火で埋没したピンクと白のテラスに次ぐ規模の大きいテラスだそうだ。
Rainbow Terraceにある、Map of Africa、確かにアフリカの地図のように見える。プクプク沸き出るMud Pool(泥の池)や、 このまま温泉みたいに浸かったら良さそうな?透き通ったお湯が、たっぷり湧き出ている池もある。

白いシリカ(珪土)が滝のように流れて固まっていったFleece(羊の毛:モコモコしてそういえば羊に見える?)。
あちこちに間欠泉(geyser)がある。Orake Korakoは、NZで一番間欠泉が多い所だそうだ。ちなみに、お手洗いには、Guyser(男子), Girlser(女子)と表示してあった。

                  
細い板の道を案内に従って登って行くと、やがてブッシュの奥の方の行き止まりに洞窟(cave)が見えてくる。上から覗くと、遙か下方に水がたまっている。細い岩場の急な階段を木の手すりにつかまりながら、恐々、降りていって触ってみる。でも、ここは生ぬるい水だった。

上を見上げると、木の間にぽっかり穴。まさに、隠れ谷(Hidden Valley)だ。マオリで第2次世界大戦で兵士として外地に赴き犠牲になった人のための記念碑が洞窟の入り口にあった。

洞窟から、少し戻って、道案内に従って右に行くと、下りの急な細い階段を下りていったところに、泥がプクプク湧き出るマッドプール。そこをさらに降りてブッシュを一回りするウォーキングコースがあるが、そこは割愛して戻ることにする。

客が来れば乗せて動くという不定期の渡し舟?で向こう岸に戻り、タウポへ。タウポ湖(Lake Taupo)は火山噴火によるカルデラ湖で、NZ一大きい湖。湖の前のカフェでランチを取って、タウポへ戻る。(写真はタウポ湖と冠雪のルアペフ山:2006年7月撮影したもの)

2009年7月1日水曜日

A baby born from frozen embryo

冷凍受精胚から生まれた赤ちゃん
この日曜日、TVのニュースで、何とも愛くるしい赤ちゃんの笑顔が大写しになった。16年前の冷凍受精胚から生まれた女の赤ちゃんだという。(参考ニュース

NZのオークランドに住むピーターとクリス夫妻は、16年前に自分たちの子供を得るために保存しておいた冷凍胚を、不妊で悩んでいた他のカップルに提供し、今回無事出産に至ったのだそうだ。

NZで一番長期の、世界で2番目に長期保存の冷凍胚による赤ちゃん。この赤ちゃんと対面した、血のつながった兄弟になる提供者夫婦の息子はすでに16歳。試験管の中で同時に生まれた12個の受精卵のうちの2個。その一個(一個?ひとり?)が、16年の年齢差で別の家族の子供としてこの世に誕生する。何だか、SF映画のストーリーのようで、複雑な気持ちだ。

倫理的見地から、この冷凍胚保存の問題は、長年取り沙汰されてきたという。日本でも、たくさんの不妊に悩むカップルが、この方法で子供に恵まれてきたようだ。科学の進歩には眼を見張るものがある。

地球最後の日の映画が、次々製作されている。先月見た、”Knowing” は、地球滅亡の日に、選ばれた子供たちが他の惑星に、ノアの箱舟のように、人類の生き残りのために送り込まれる、といった筋だったが、実際、近未来、人類存亡をかけて、冷凍胚が他の惑星に送り出されるということになるかも?